
LaLa TVのザ・ウルトラシェフという番組で、KIHACHIの熊谷シェフが作っていた
ワンコインで出来る、なんちゃってローストビーフ(みたいなしゃぶしゃぶサラダ)
ソースがちょっと面白そうで、家にある食材でなんとかなりそうだったので作ってみることに
番組ではオージービーフを使っていたがそこは一つ、ちょっとだけいいものをと思い
いつものNISSINへ買い出しに
プロフェショナル・ブッチャーにことの事情を説明したところ
良質の黒毛和牛の肩肉の切り落としの寄せ集めパックがお薦めで買い得だが
大分薄切りなのでローストビーフみたいになるかは自身で判断してくれ、と
まあ、ここでいうローストビーフみたいというのは一定の温度で調理した肉の状態を指し
見た目や食感にこれといったこだわりがあるというわけではない、ない
千円程で四人分は優にありそうだが普段は手を出さない極上肉、若干薄切り過ぎる気もするが
が、いつの間にかその料理を作りたいという欲よりも
この目前の「至福の塊」を平らげたいというモードに移り変わってゆき
即購入を決意、ワイン数本と共にお持ち帰り
材料:
薄切りのお肉 適量
ズッキーニ 1本
ニンジン 1本
トマト 1個
生クリーム 適量
オイスターソース 適量
オリーブオイル 適量
塩/ブラックペッパー 適量
ブルーチーズ 適量
作り方:
ズッキーニは幅1.5cmほどの輪切り、ニンジンは縦のざく切り、トマトは縦1/4にし
オリーブオイルで表面に焼き色がつくまで、途中両面に塩コショウしながら焼く
別鍋に生クリーム、オイスターソースを極少量入れ温め、チーズを入れて溶かす
塩コショウをし、多めのオリーブオイルで伸ばす
チキンブイヨンに塩を適量入れたものを58~60℃の間でキープ
その中に肉を一枚ずつ入れ、しゃぶしゃぶの要領でブイヨンの中を3~5秒ほどくぐらせ
キレイなピンク色になったらペーパーの上に揚げ余分な水分を切る
野菜と肉を皿に盛り、上からソースをかけて出来上がり
野菜には焦げ目をつけ甘味を存分に引き出し、表面の食感も楽しむ
オイスターソースは生クリームとチーズとのバランスを見ながら量を調整
ブイヨンに塩をしっかりと効かせると肉のうま味が外に逃げないですむ
温度はきちんと管理して肉の状態を微調整するのが唯一のポイント
余熱のことを考えオーバーよりアンダー気味で打ち上げると失敗が少ない
これで食感が数段も変わるほど

本来ならお手ごろのお肉でも調理法一つでワンランク上の料理に
みたいな主旨なのだろうが、今回は肉が上等過ぎて料理云々より
肉本来の美味しさを楽しむ食べ方を再確認した、といった結果に
どの料理でもそうだが、良い食材を扱う際
いかにしてその素材のポテンシャルを最大限に引き出し
最前面に留めておけるか、に尽きるのか、のか
ここ数年、テクノロジーの進化などで食材の質や状態が著しく向上しているのは事実、だが
昔からある伝統的な料理や調理法は、昔の食材やその状態に特化したものではなかろうか
現代の食材/人に似合った現代の食のスタイルとは
素材そのものを見つめ直し、そこから再構築していくといった
ある種の後退的な思想の中に潜んでいる気がする
フューチャー・プリミティブというIDには
「食の未来は、過去の原始的なエレメントの中に」
といった意味が込められる