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August 2010  Back to Top
秋刀魚 の 味

ようやく落ち着き始めた秋刀魚の値段、例年に比べまだまだ高いが手が出せないほどでもない、ほど
安価でいつでも入手出来る時は月に一度や二度でも食べれたらそれで充分、という気だが
入手困難や価格高騰が続くと不思議とその有難みが増し、献立を決める際にも少なからず影響する

そんな心持ちで作った秋刀魚の香り竜田フライ、斉藤辰夫流
秋刀魚があまり好きでない方のために、秋刀魚好きが作ったどなたでも美味しく頂ける一品

材料:
秋刀魚 2尾
梅干し 1ヶ
酒 大3
みりん 大3
しょう油 大3

小麦粉 適量
溶き卵 1ヶ分
パン粉 適量
青のり 適量
黒ごま 適量
揚げ油 適量

素麺 数本
すだち 1ヶ
シソ 一枚
白髪ネギ 適量
ご飯 適量

作り方:
種を取り除いた梅干しを細かく叩き、酒、みりん、しょう油と混ぜ、ジップロックに入れる
秋刀魚の頭と尻尾を落とし、4等分の輪切りにし、内蔵を取り除き、水でさっと流す
水気をよく切り、上のつけ汁に入れ、30分以上浸す、途中天地を返す

揚げ油を熱し素麺を揚げる、すだちは輪切りにし、白髪ネギは氷水に浸しておく
パン粉、黒ごま、青のりを混ぜておく

秋刀魚に充分味が染み込んだら、水気を軽く切り、小麦粉をよく付けよく落とし
溶き卵にくぐらせ、混ぜたパン粉を付け、きつね色になるまで揚げる
白髪ネギの水気を切り、全てを皿に盛付けたら出来上がり
つけ汁は煮詰めてタレにしてもよい


秋刀魚は鮮度のよい生ものを選び、やや高温の油でカラッと揚げ
余熱でぎりぎり火を通すと食感もよくジューシーに上がる
つけ汁に浸ける時間が長過ぎるとサンマの風味が飛んでしまうので時間は調整
魚臭いのが苦手な方は衣の黒ごまと青のりを多めに、その逆の方は少なめに
この時は使いかけの豆乳があったので卵を溶く時に少量加え絡みやすくした

斉藤辰夫:
辻調理師専門学校卒業後、同校の教職員、助教授、教授となり
その後、フランス/パリ、アメリカ/ワシントンの日本大使館の料理長を務める
世界に日本料理を広めた、国際的な日本料理人

豚肉 で 二品

冷凍庫に備蓄しておいた豚のロース肉、そろそろ使い切ろうと企んだのが
基礎の時に習ったシャルキュティエールソース添え

本来なら骨付きあばら肉から出るくず肉でソースを作るが
骨付きでもあばら肉でもないのでそのくず肉がない
ので、最寄りのスーパーへ適当な安肉を見に行った
が、そこで目にした豚の皮付き三枚肉の塊(しかもセール中)が何気にご立派(でお買い得)
これで一品作り、その残りでソースを作ることを思い合わせた

皮付き豚ばら肉で何を作るか、豚料理を一通り網羅
デイビッド・チャンのポーク・バンズが脳裏を過り、ピンときたのが、角煮
初めて作るので、どうせ作るならきちんと作ろうと掘り下げた挙げくの着地点が
中国本場の東坡肉、トンポウロウ、つまり角煮の前身となるチャイニーズ・クラッシック

角煮と東坡肉の大まかな相違点
皮付きか否か、煮るか蒸すか、酒か紹興酒か、糖質/大根/茹で卵の有無
沖縄のラフテイはその中間の掛け橋的な存在

早速時間がかかるものからと、まず手に付けたのは東坡肉
そもそもの発端のロース肉を使い切る、だったか、は最早そっちのけ
ソース用に買った肉で東坡肉を作るという些か不条理な展開には特に気を止めず、ず

作り方:
ばら肉2片を5~6cm角に切り分け全表面をセジール、熱い内にしょう油75ccに漬け込む
(この段階でソース用に少し残しておくのを思い出し、一番小さな片を救出)
適度にしょう油が染み込んだら、そこへ紹興酒と鶏ガラスープを175ccずつ入れ混ぜ
ショウガの薄切り2枚、潰したニンニク1片、長ネギの緑の部分2本、豆板醤小1/2
八角2角、クローブ3粒、シナモン1cm長、花椒8粒を入れ、5時間ほどひたすら蒸す蒸すムスッ
のみ、と時間がかかるが手数は少ない

pork2.jpg

恐らく一般家庭では日常的には出てこないであろう本場の風味とうま味は自分好み
後にたっぷりの煮汁の中に一晩漬け込み、表面に固まった白い油膜を取り除き再加熱
朝食べ、弁当を作り、夕飯にも頂き、完食
初めての割りにはまあ納得のいく結果に満ち足りた


pork1.jpg

ほとんど蛇足で作った感が否めないロース肉の方
シャルキュティエールソースのマスタードを多めにしたところで
塩気もスパイスも効いてる東坡肉の味見をしながらの間食に過ぎず、ず
次回は是非ソロ/主役の座を

プロヴァンス風ファルシ、生ベーコンのクルスティヤン、ピーマンのクーリ


実習で作った料理、家での盛付け直しはのんびりと

学校では、後に現場に出て働くことを前提に学ぶ、というか最早トレイニングの領域
特に基礎や初級のころは先生シェフに執拗に急かされ
焦って切り傷や焼けどをしながら、無我夢中で順位を競っていた節もあった、あった
完成度なんてさほど気にしてなかった

が、今はもう中級の後半、もうそんな時期ではなく、そんな生徒もほとんどいない
皆、各自のペースで自己ベストを出せるよう努め励んでいる

肝心なのは学校で何を身に付けたいか、これには個人差があるみたい
自分の場合、得とくしたいのはクラッシック・フレンチ・キュイジーヌの技法や流儀
後々現場に出たとしても恥をかかぬよう、とにかく基本に忠実に忠実に

あとは洗い物はシンクに置いたままにしないとか、共有物は人の都合も考えて扱うとか
勿論、人の目を盗んで影でこそこそするような真似はしないとか、とか
至って当たり前のような事でも、皆が皆そう心がけているわけではないみたい

人の志にはとやかく言うつもりは無論ない
各々が納得のいく時間と結果が得られるのであれば
それはそれでよい気がする


最終的に、美味しくて楽しければ!

ハーブ風味のひな鳥のロティ 新野菜添え、グランメールソース
サーモンのマスタード と パン粉焼き


材料:一人分
サーモンの切り身 一切れ
ペルシュロンのマスタード(練り) 大2
パン粉 大2
ズッキーニ 1本
パルメザンチーズ 大5
オリーブオイル 適量
生クリーム 100ml
チャイブ 大2
レモン汁 大2
塩コショウ


サーモン
アルミにオリーブオイルを吹き、その上に
両面に塩コショウし片面にマスタードをうっすらと塗りパン粉を振ったサーモンを乗せ
オーブンでグリル、パン粉に焼き色がつくまで
下にピーシューツ(スプラウト系の芽物)を塩コショウで炒めたもの敷く

ソース
生クリームを鍋に入れ弱火にかけ温める
塩コショウ、レモン汁、小口切りにしたチャイブを入れさっと和える

ズッキーニ
スライサーでスライス、鉄板にアルミを敷いてオリーブオイルを吹いた上に一枚ずつ並べ
片面に塩コショウ、その上からオリーブオイルを吹き、グリルで5分で一旦取り出し
擦りおろしたパルメザンを振りパルメザンにほんのり色がつくまで入れる


サーモンを入れる前に予めオーブンと鉄板をよく温めておき、全体から火を入れる
生クリームは温め過ぎるとすぐに濃度が濃くなり過ぎるので火加減と時間を調整
ズッキーニは薄過ぎると扱いが大変なのであまり薄くし過ぎないようにし
最後にバルサミコ酢を垂らしてペルシアッシェを飾ってもよい

オリーブオイルをスプレーする容器はあると大変重宝する
自分は最初、手頃なプラスチック製のものを入手したが気圧で底が抜け油だらけ
結局ガラス製の良いものも買う羽目に
新調するなら初めから良い品を、という教訓にもなった

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