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July 2010  Back to Top
カツオのたたき 風 竜田揚げ

シリーズ、フランコ・ジャポネ
和の食材をフレンチの技法を用いて調理したフュージョン料理
の、二回目の実習で作った「バジリコと生ハムを巻いたカツオのたたき風」

カツオの筋や血合いを取り、卵白をといて糊代わりに薄く塗り、バジルを乗せて生ハムで巻き
表面を焼き固めた後のルポゼ(寝かし)を長くしてしまったため
予定よりもカツオに若干火が入ってしまった
ので、家に持ち帰り一日おいて、カツオの竜田揚げにフュージョン戻し
が、あくまで料理の方向性はそのままに

例えば、つけ汁はニンニクとショウガの擦りおろしとしょう油の代わりにバルサミコ
カツオを薄切りにし30分ほど浸け、片栗粉をまぶし、オリーブオイルで表面だけサッと揚げた

ソースは実習で作ったのとほぼ同じもの
冷凍しておいたフォンドボライユを温めバルサミコを入れ酸味を飛ばし
タイム、エシャロットのシズレ、赤緑ピーマンのブリュノワーズを入れ
トマトはモンデしてペタルにし、大きめのブリュノワーズにしてサーブ直前に入れ
塩コショウでアセゾネ(味付け)
飾り用のバジルも実習と同様、140℃のオリーブオイルで揚げサクッとさせた

生ハムが巻いてあるのと味付けがバルサミコベースというのもあり至って洋風
が、白いご飯と食べると、やはりいつものあの竜田揚げの感じ
というアフターテイストが最後に残る

もちろん人は食べ物を舌で味わうが、その情報網を集積して結論づけるのはやはり脳
味覚とはその人の過去の歴史から成り立つもの、舌はあくまで他の五感同様補完的ツールなるもの

フュージョン料理
素材や調理法などの、その「組み合わせの妙」が最終的に印象に残るもの
であるべきなのか、なのか

バジリコと生ハムを巻いたカツオのたたき風、香りのあるジュを添えて
カンパチ と 枝豆のピューレ

先日訪れた秋山温泉の前に出ていた地元野菜の直売店で、泥の付いた採れたての枝豆を入手
カンパチのお刺し身を、しょう油の代わりに枝豆のピューレで

塩気とワサビを効かせたピューレをたっぷり巻き込んで、枝豆の風味と一緒に
この季節、見た目も涼しげな一品は、キーンと冷えた冷酒のあてにもぴったり


材料:
カンパチ 短冊
枝豆 適量
だし汁 適量
塩 適量
ワサビ 適量
カイワレ 適量

作り方:
たっぷりの水に塩を入れ沸かし、枝豆を房のまま4分ほど茹でる
網にあけ湯を切り、そのまま水をかけずに冷まし、房から豆を取りだし薄皮をむく
枝豆をミキサーに入れ、だし汁を少しずつ入れ濃度を決め、最後に塩とワサビで味を整える
カンパチを切り身にし盛り付け、好みでカイワレなどのスプラウト系の芽物を飾る
ピューレは日持ちがしないので食べきれる分だけ作るようにする

実習 の 残り物

初級の途中から中級の途中まではフランス各地の郷土料理
イル・ド・フランスを皮切りに全22地方を巡り、残すところラストのペリゴール地方のみ

前回の実習はプロヴァンス地方の牛肉の煮込み
ガルニチュール(付け合わせ)用に作った生パスタとオリーブいっぱいのファルスが残ったので
家に持ち帰りラヴィオリの復習  が、なかなか形が定まらず

で、外と中をひっくり返してパスタにしてみたり
但し、パスタマシーンはないのでかなりアバウトな手打ち麺
カペリーニからフェトチーニ、中にはきしめんらしき姿も
それでも味に何ら変わりはないので、生パスタならではのモチモチ感はしっかりと楽しめた
パスタマシーンがあったらもっと気軽に作るのに

ペペロナータ


ハードディスクレコーダーに登録してある単語を含んだ番組は自動的に録画されるように設定してあり
単語繋がりというだけでアトランダムにアーカイブされる見慣れない番組群の中
役に立つ情報が含まれていることも稀に

朝の某番組、落合シェフが生放送で実演料理し、ゲストがそれを試食/コメントするといった内容
この日のメニューはペペロナータ(パプリカの冷製パスタ)
イタリア語でパプリカのことをペペローニといい、調理するとペペロナータとなる、や
冷製パスタは日本生まれのもので、最近では本家イタリアにも逆輸入され始めている、など
落合シェフの軽快なトークと確固たるスキルによって仕上げられていく

これを食べたゲスト皆が皆、一口ごとに美味しい美味しいホントに美味しいを連呼、連呼
遭難事故から三日後に奇跡的に生還して最初に口にしたものがこれ、みたいなリアクション
面白いくらいに美味しそうに食べていたので自分も作ってみることに


材料:一人分
パプリカ 赤黄各1
トマト 大1
にんにく 1/2片
塩コショウ 適量
赤ワインヴィネガー 大1
ハチミツ 適量
オリーブオイル 適量
バジル 適量
カペリー二 80g

作り方:
パプリカを250℃のオーブンに30~40分入れ、皮をむき種を取り除く、汁*は捨てない、身は細切り
トマトをモンデ(湯むき)して種とゼリー状の部分も取り除く、身は細切り
上のもの(汁*も)をボールに入れ、ニンニクの擦りおろし、塩コショウ、赤ワインヴィネガーを入れよく混ぜ
ハチミツ、最後にオリーブオイルを少量ずつ汁気と乳化させながら加え、冷ましておく

パスタは表記時間より20秒長く茹で、氷水にあて水気を切り、布に包んで遠心力で更に水気を切る
皿に盛ってソースをかければ出来上がり、好みでバジルを飾る


確かに美味い、パプリカはオーブンで焼いて食べるのが一番だし、冷製パスタとの相性も抜群
ソースの甘味、うま味、酸味と、カペリーニの喉越しは今の季節にもばっちり
そして、落合シェフのは自分のよりも遥かに美味しいのであろうが
これはあの場で、あの空気の中で食べていたら更に美味しかったのだろうと

食べ物は味はもちろん、その場の雰囲気や係わり合う人によって大きく変わるもの
みんなでワイワイやって何を食べたのか覚えてないくらいに楽しんだのであれば、それは
その料理の最高の評価ともいう

レストランは味が4割、雰囲気が6割 by ジョエル・ロブション

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